と困っている方のために、この記事ではテレビに「E202・E203というエラーが表示されて映らなくなったときにチェックすべき10個のポイント」を、家電総合アドバイザー資格を保有する僕が詳しく解説します。
・E202、E203のどちらが表示されているかチェック
・E202が表示されたときに確認すべき10のポイント
・テレビが映らなくなったときに確認すること【番外編】
自分で対処できるものなのか、プロに依頼すべき症状なのかを判断するために、まずは自力で確認できるところを順番にチェックしていきましょう。
地デジテレビが映らない!E202/E203どちらが表示されてるか
地デジテレビが映らなくなった際、画面にE202やE203という表示が出てくると思います。
まずそれぞれの違いを以下の通り押さえておきましょう。
- アンテナからテレビへの放送電波が届いていない
- 受信レベルが0になっている
- 放送局が放送を休止している
- 深夜の時間帯で放送が終了している
上記の違いがあります。
「E203」が表示された場合は故障ではないので、ひとまず様子を見てみましょう。または、他局のチャンネルに表示を切り替えるなどして、問題なく映れば放置してOKです。
E202が出ているという方は、どこが悪いのか以下の章を参考に1つずつチェックしてみてください。
【E202】テレビが映らないときにチェックする10個のポイント
E202は放送局から飛んでくる「テレビの放送波が受信できていないエラーメッセージ」であることをご紹介しました。
その原因として考えられるのは計10パターンあります。
順番に見ていきましょう。
【E202】アンテナケーブルが抜けていないか
実はよくある症状として「単にアンテナケーブルが抜けていただけ」ということが、現地に行くとよくあります。
まずは何かの拍子にテレビやレコーダーから配線が抜け落ちていないか、あるいは挿さりが甘くなっていないかを注意深く確認しましょう。
という方は、以下で3パターンに分けて解説しますのでご参照ください。
(下手な手書き図で申し訳ないです)
- テレビとレコーダーを利用、地デジのみ視聴している方
- テレビとレコーダーを利用、地デジ&BS/CSを視聴している方
- テレビのみ利用している方
①テレビとレコーダーを利用、地デジのみ視聴している方
上記の通り配線の流れはこの通り。
- 壁端子から地デジ用アンテナケーブルをレコーダーの「地デジ・地上D」と書かれた端子へ挿す
- レコーダーの「地デジ・地上D」出力端子から、テレビの「地デジ・地上D」入力端子へ挿す
- レコーダーとテレビの「HDMI」接続端子をHDMIケーブルで接続
この3本の配線を図のように正しく挿入できているかチェックしてください。
このとき同時にチェックしてほしいのは、
- 配線が抜けていないか
- 配線の被覆が剥けるなどして傷んでいないか
- 配線の接続間違いがないかどうか
という点で、配線がごちゃついている場合でも、落ち着いて壁端子から順にたどっていけば正しく挿入されているかがわかります。
②テレビとレコーダーを利用、地デジ&BSを視聴している方
続けて、地デジのほかにBSやCS(スカパー)を視聴している場合ですが、こちらも先ほどの配線構造と基本的に同じです。
- 壁端子からレコーダーの「地デジ・BS/CS」入力端子へ各アンテナケーブルを挿す
- レコーダーの「地デジ・BS/CS」各出力端子からテレビの「地デジ・BS/CS」入力端子へアンテナケーブルを挿す
- HDMIケーブルをしっかり接続する
上記の配線経路を落ち着いてチェックしてください。
BS端子が増えるためちょっと複雑に見えるかもしれませんが、配線接続の流れ自体はとてもシンプルです。
ちなみにマスプロ製のアンテナケーブルの場合、2本のケーブルのうちどちらがBS/CS用かが一目でわかるようになっています↓
首根っこのところに「BS.CS」という青いテープが巻かれているのがBS/CSケーブルで、そうじゃない方が地デジのケーブルということです。
青いシールが貼られていないメーカーもありますが、その場合は地デジとBSの電波を分ける分波器(セパレーター)の本体部分にもどちらがBS.CSかが書かれていますので判断できると思います。
③テレビのみ利用している方
レコーダーを使用していない場合の配線はもっとシンプルです。
地デジのみ視聴している場合は、壁端子からテレビへ繋がるアンテナケーブルは1本しかありません。
この場合は、
- 壁端子にしっかり配線が挿さっているか
- テレビ側の「地デジ・地上D」の入力端子へケーブルが正しく挿入されているか
こうした点をチェックしましょう。
加えてBS/CSも視聴している場合も同様に、壁端子に配線が挿さっているか、テレビ側の「地デジ」「BS/CS」端子へ正しく挿入されているかを確認してください。
配線経路に異常があった場合は、上記のいずれかの方法で確実に改善しますのでまずは自分で確認してみましょう。
それでも改善しない場合
配線チェックをしてみて、正しく接続されているにも関わらず受信できない場合もあります。
その場合は、もし別の部屋にテレビがあればそちらを使ってみましょう。
まずは別の部屋のテレビが全チャンネル正常に映ることを確認しておいてください。問題なく映る場合はそのテレビを問題のある部屋のテレビと差し替えてみましょう。
上記のように配線を組みなおし、映るようであれば悪いのは「テレビのチューナー」か「アンテナからその部屋までの配線経路」ということになります。
・テレビのチューナー:購入した家電店へ連絡して出張修理依頼
・アンテナ系統:家電店か修理業者へ依頼して出張点検依頼
ちなみに、別の部屋のテレビもブロックノイズが入ったり、まったく映らないなど同じように受信状態が悪いという場合は、自宅のアンテナ設備そのものが傷んでいる可能性が考えられます。
・一軒家:家電店かアンテナ修理業者へ依頼して出張点検
・集合住宅:管理会社か大家さんへ連絡して点検依頼
一軒家の持ち家の場合は自費修理になりますが、集合住宅の場合はアンテナ設備は管理会社や大家さんの費用負担が一般的ですので通常は料金はかからないことが多いです。
※アンテナ修理を検討している方
持ち家の場合は実費修理になりますが、家電店でアンテナ修理をした場合基本的に保証がついてきません。それって嫌だなぁと思う方は、アンテナ110番を使ってみるのもいいですね。全国対応で年中無休、しかも最長8年間の施工保証付きですよ。
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【E202】天候不良時に映りが悪くなる
E202のエラーが出る際、天候不良時にテレビ映らなくなるということもあります。
まずBS/CSが天候不良時に映らなくなることが多いと思いますが、これは正直仕方がないとしか言いようがありません。
なぜなら、宇宙から降ってくる衛星電波を受信する仕組みですので、雨や雪など、電波を阻害する異物があることで受信状況が悪くなることは避けられないからです。
ただし、晴天時などにもブロックノイズがひどかったり映像がちらつく、あるいはまったく映らない時間帯があるという場合は、アンテナの方向がズレている可能性があります。
この場合はむやみに自力で調整しようとせず、家電店へ点検依頼をするのが正しい対処法です。
BS/CSアンテナを自力で調整するのはやや難易度が高く、5mmずらしただけでも受信レベルがズドンと落ちます。
アンテナの方向調整なら大手量販店は5000円~6000円ほどで施工してくれますので、下手に触らずプロに点検をお願いしましょう。
一方で、天候不良時に地デジが映らなくなるのは少し問題があります。
可能であれば晴天時の受信状況を確認してみてください。晴天の際にも関わらず受信レベルが低くなってしまっている場合は、アンテナが原因の可能性が高いです。
受信レベルが低いところに雨や雪がそれを阻害することで受信不良を起こしているというわけですね。この場合は即家電店や【PR】アンテナ110番などの修理業者へ依頼しましょう。
【E202】屋外配線が抜け落ちていないか
これは目視できる範囲でしか確認できませんが、もし一軒家にお住まいで、アンテナから伸びたケーブルの状態が確認できる場合はチェックしてみましょう。
雨や雪、台風の風などの影響で自然と抜け落ちることがあります。または、配線自体の経年劣化で断線しているというケースもありますね。
配線を直す場合でも、接続部に防水処理や防腐処理をしなければいけませんので、素人が自力で対処するのは難しいかと思われます。
自信がない方は即家電店などへ出張修理依頼をしましょう。アンテナケーブルの交換のみでしたら、30分もかからず修理は完了するはずです。
【E202】アンテナが倒れているor異常に傾いている
特に大型の台風があった直後にテレビがE202エラーを起こすことが非常に多くあります。
風にあおられたアンテナが経年劣化などで耐え切れずに折れてしまったり、支柱が風の抵抗を支えきれなくなって方向がズレてしまうことが原因です。
施工業者としてもどれだけ頑丈に固定したとしても、自然の猛威によるものですからこれは致し方ありません。取り付けたばかりでも強風で方向がズレてしまうことはよくあります。
また、一般的にアンテナの寿命は15年前後とされていますので、ちょうど良いタイミングだという方はこれを機にアンテナの交換工事を依頼しましょう。
ちなみに、海の近くで潮風が激しい地域の場合、アンテナの寿命は5年~8年にまで縮まることもあります。錆付いてしまっている場合も受信エラーを起こしますので、沿岸地域にお住いの方はこまめにアンテナ交換する必要性があることを意識しておいてください。
【E202】落雷があってから映らなくなった
悪天候で落雷があってからE202で映らなくなった場合、テレビ側が異常をきたしていることがあります。
落雷時の強力な電力がテレビチューナーや基盤をおかしくしてしまい、故障の原因となることがあるためです。
こちらも配線チェックの際にお伝えした通り、他の部屋にテレビがあれば繋ぎ替えを試してみて、問題なく受信するようであれば受信不良を起こしている方のテレビは修理を依頼してください。
このケースの場合、黙っていても自然に治ることは100%ありません。
通常落雷はメーカー保証、量販店の長期保証は対象外になりますので、チューナー交換をする場合は最低でも30000円、基板交換をする場合は20000円以上の出費は想定しておきましょう。
テレビが映らなくなったときに確認すること【番外編】
実際問い合わせなどを受けていると「あるある」のよくある勘違いをご紹介します。
間違って家電店へ電話し、クレームなどを言って恥ずかしい思いをしないように事前に注意しておきましょう。
主電源が入っていなかった
まずテレビ自体が映らないと思ったら、リモコンではなくテレビの主電源が入っているかをチェックしましょう。
停電などが起こり、主電源ごと切れてしまっている場合は当然リモコンでの電源操作はできません。
たいていはテレビの側面に主電源スイッチがありますので、きちんと入っているかどうか確認してください。
BSに切り替わっている
高齢者などからの問い合わせで多いのが、無意識のうちにチャンネル選局でBSやCSに切り替えってしまっているケースです。
普段からBS/CSをご覧になっている方であれば「あ、今はBSを選局してるな」とわかるものですが、地デジ放送しか受信していない方はBSに切り替わると当然全く映りません。
この場合はチャンネルリモコンで「地上デジタル」「地上D」「地デジ」といったボタンを探し、そちらを押してみると元通りになりますので確認しましょう。
この手の問い合わせは地味に多く、年配の方で勘違いしているケースが非常に多いので気をつけてください。
アナログ放送に切り替わっている
今となっては稀ですが、BSの押し間違いと同じような勘違いが起こることもあります。
現行機種であればリモコンに「アナログ」というボタンは既になくなっていますが、アナログ放送が停波する以前から使用しているテレビの場合にはリモコンに「アナログ」ボタンがついています。
こちらを押すと「アナログ放送は終了しています」などとテレビ側にメッセージが表示されますので、同様に「地上デジタル」「地上D」「地デジ」ボタンを押せばすぐに改善します。
B-CASカードの挿さりが甘い
大きめの地震があったり、何かの拍子にテレビにぶつかった衝撃などで「B-CASカードの挿さりが甘くなり映らなくなる」ケースがあります。
一般家庭用のB-CASカードは赤いカードで、右側面か左側面にカードの挿入口があるのでチェックしてみましょう。
B-CASカードの挿さりが甘かったり浅かったりする場合はテレビ画面にその旨が表示されます。
そのケースではB-CASカードを挿入しなおせば改善することがほとんどなので、まずは挿さり具合が浅くなっていないか確認してみてください。
万が一挿入が問題なくても同様のメッセージが表示される場合は、B-CASカード自体がダメか、テレビのB-CASカード挿入口、もしくは基盤などに問題があることがあります。
他のテレビがある場合は、B-CASカードの挿し換えで治らないかチェックし、改善が見られたときはB-CASカードに書かれた電話番号へ連絡して新しいものを手配してもらいましょう(B-CASカード再発行には2000円ほどの手数料がかかります)。
他にB-CASカードがないときは、購入先の家電店に連絡し出張点検してもらうのがおすすめです。
※そのためテレビの買い替えがあったときは、古いテレビで使っていたB-CASカードを捨てずに保管しておき、いざという時に使えるよう予備で持っておくと安心です
地デジテレビが映らないときの対処法まとめ
この記事では、「E202」「E203」などのエラーで地デジテレビが映らなくなったときの対処方法について解説しました。
テレビが映らないというトラブルのほぼ100%は上記で解説した原因によるものです。
室内のアンテナ配線は一見すると複雑そうに見えますが、ゆっくり配線をたどるようにすれば簡単です。
簡単な配線周り以外が原因の場合でも、まずは問題個所を特定し、何が悪いのか、どうした直後に映らなくなったのかを考えて、必要に応じて正しく専門業者へ伝えられるよう整理しておくことが大切ですよ。
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